食品名 | 学名 | 効能 | 機能性天然物 | 文献 |
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アスパラサス・リネアリス | Aspalathus linearis | 南アフリカのアスパラサス・リネアリスの葉を乾燥させたものをルイボスティという。 肝臓機能の改善、高血圧の改善、血中の中性脂肪を下げ、善玉コレステロールを上昇させる。 アレルギー体質の改善、エイズウイルスの増殖抑制も報告されている。 ケルセチン量は100g中31-40mg含む。 マウスの実験でルイボスティがガンの発生を抑えることが得られた。 | フラボノイド ケルセチン | 永川祐三著 最新版 抗がん食品事典 医者がすすめる83種 主婦と生活社(2002) |
アーティチョーク | Cynara scolymus | アレルギーの報告があるので注意。 胆石患者には原則禁忌。 胆嚢や肝臓に効果がある。 消化器系の不調を改善する。 [高脂血症]コレステロール降下作用。 LDLコレステロール低下効果。 [肝疾患]胆のうや肝臓への効果により消化器系の不調を改善する作用とコレステロール降下作用。 胆のうへの刺激による消化不良、胃弱改善の作用。 黄疸、肝炎、慢性胆のう疾患、慢性肝臓疾患、胆石予防に使用。 | シナリン スコリモサイド | 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) |
クコの実 | Lycium chinense | 漢方や薬膳料理につかわれる。 美白、視力改善、疲労回復、精神安定、安眠などに効果。 [薬膳]くこ子、補肝腎、明目の作用が知られる。 くこ丸、杞菊地黄丸などの方剤に用いられる。 くこは生命力が非常に強い植物で、葉は食用になるほか、く杞茶の材料となる。 根皮は地骨皮という生薬として熱をおさめる効能がある。 視力低下、充血、かすみ目、ドライアイ、涙目、飛蚊症など食餌療法に用いられる。 [貧血]結成中のスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)およびヘモグロビン値の上昇と過酸化脂質の減少が有意にみられた。 [アレルギー]クコ抽出物を経口摂取した56-81歳の被験者は、有意に免疫機能を改善し、老化症状が減少した。 末梢の総白血球数と好中球数が増加した。 [眼疾患]クコを1日50g(約5mgのベータ・カロテンと対応)を34日間摂取すると18-25歳の健康な被験者は、視力改善、暗所適応が有意に向上した。 血清ビタミンAが飽和レベルの1.16 mol/Lに達したという報告がある。 | ベタイン ゼアキサンチン フィサリエン | 楊秀峰著 中国秘伝 よく効く「食べ合わせ」の極意 文春文庫 健9-1 増尾 清著 毒を出す!新・食べ合わせ法 朝日新聞出版社 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) 橋口亮、橋口玲子著今日からはじめる野菜薬膳、からだに役立つ食材きほん帖(株)マイナビ(2012) |
シジュウム | Psidium guajava | [シジュウム茶]使用部位:葉、採取時期:通年、葉に含まれるエキスにはアレルギー症状を引き起こすヒスタミンを強く抑制する効果があり、花粉症などに高い効果を発揮する。 入浴剤として使用すればアトピー性皮膚炎などによるかゆみを抑える。 免疫力の強化やストレスの解消、心臓病予防などにも効果がある。 造血剤を使用している場合には、シジュウム茶に含まれる多量のタンニンが薬の効能を阻害する。 つくりかた: 水1.5リットルと茶葉おおさじ2-3杯をいれて火にかける。 沸騰後、4-5分煮出す。 | ビタミンC カリウム 鉄 マグネシウム リン タンニン | 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 |
ステビア | Stevia rebaudiana | アレルギーを起こす可能性。 [糖尿病]グルコースへの耐糖性を上げ血漿中グルコース濃度を下げる。 [高血圧]高血圧に効果。 | ステピオール ステピサイド | 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) |
ナツメ | Ziziphus jujuba | [薬膳]消化に関る臓腑である脾胃を補い、精神を安定させる安神作用が知られる。 果肉だけでなく種にもその効能がある。 中国では昔から「棗を1日3個食べれば年をとらない」といわれてきた。 目・鼻・耳・口など人体の穴のあるところにはすべて効くとされ、また、五臓六腑に対応する12本の経絡のすべてに影響して機能を高める食品。 果実として生食も可、乾燥させたものは大棗という漢方薬となり、脾胃虚弱や心神不安に効くとされ、養血作用があり、「諸薬の調和を図る」として強い薬物と配合して刺激性を緩和する。 胃腸機能を髙める働きがある。 心身両面のエネルギーを補う。 [アレルギー]抗ストレス作用や抗アレルギー作用。 [ナツメ茶]使用部位: 果実、採取時期:10-11月、中国には「桃三、杏四、棗当年」ということわざがある。 自律神経のバランスを整える作用があるので、精神ストレスを抑制して胃腸の潰瘍などを防ぐ。 漢方では、乾燥させた果実とグラニュー糖をホワイトリカーに漬けこんだ「大棗酒」が、滋養強壮の効果をもつ薬膳酒として使用されいる。 つくりかた :水1リットルにナツメ果実を10粒前後入れて、火にかける。 沸騰したら弱火にして、10分ほど煮出す。 | サポニン ペクチンミネナール 亜鉛 | 楊秀峰著 中国秘伝 よく効く「食べ合わせ」の極意 文春文庫 健9-1 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 |
ハクサイ | Brassica rapa | アルコールを分解するときに肝臓に生じる熱を下げ、胃腸にたまった水分を尿として排出する。 「ハクサイのキムチ」など、カロテンを含むトウガラシと食べ合わせると、ダイエット効果、ガン予防効果も高まる。 [薬膳]消化を助ける作用。 根に近い部分には、アレルギーや発ガン物質の生成を抑える物質を含む。 適度に熱を冷ます効果があり、頭にのぼった熱を降ろし、心を落ち着かせて、イライラ、焦燥感、胸のつかえ感を改善する効果がある。 生理前や更年期ののぼせやほてり、イライラにもおすすめ。 また、消化を促進し、下方へ押し出す力を助けるので、便通を改善する効果もある。 水分を多く含むので、喉の渇きを鎮めて気管に潤いを与え、乾いた咳を楽にする。 | インドール イソチオシアネート カリウム ジチオールチオニン | 楊秀峰著 中国秘伝 よく効く「食べ合わせ」の極意 文春文庫 健9-1 増尾 清著 毒を出す!新・食べ合わせ法 朝日新聞出版社 白鳥早奈英著 おいしく食べてきれいになる!野菜のたし算ひき算 幻冬舎 橋口亮、橋口玲子著今日からはじめる野菜薬膳、からだに役立つ食材きほん帖(株)マイナビ(2012) |
ビフィズス菌 | Bifidobacterium bifidum | [アレルギー]ビフィズス菌の経口摂取により、アトピー湿疹の症状を緩和する。 血清中のCD4およびエオシン好性(eosinophilic)タンパク質Xを含むアレルギー反応のマーカーを減少させた。 ビフィズス菌などの乳酸菌の細胞膜は多糖類で構成されている。 この多糖類は免疫力を高める物質であることが明らかになってきている。 | -- | 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) |
ビワ | Eriobotrya japonica | 摂りすぎに注意。 [薬膳] 呼吸器の粘膜に潤いを与えて痰を鎮める効果。 口の渇きを和らげ、吐き気を止める効果も期待できる。 ビワの葉は、「枇杷葉」という生薬で、咳止め、胃の熱を冷ます効果がある。 [ガン]葉と種子に青酸配糖体アミダリンを含む。 呼吸器系の鎮静作用がある。 葉は咳止め、虚痰、気管支炎、発熱性風邪の咳に使用。 種子は中国漢方で鎮咳去痰薬として使用。 [アレルギー]ビワ茶はアトピー性皮膚炎、喘息に効果がある。 [ビワの葉茶]使用部位:葉、採取時期:9月頃、効能:ガン予防、疲労回復、血行促進、美肌効果、脚気の予防、つくりかた:水1リットルに茶葉大さじ1-2杯をポットに入れ、火にかけ沸騰後、弱火で7-8分煮だす。 | アミグダリン タンニン サポニン クエン酸 ブドウ糖 | 楊秀峰著 中国秘伝 よく効く「食べ合わせ」の極意 文春文庫 健9-1 永川祐三著 最新版 抗がん食品事典 医者がすすめる83種 主婦と生活社(2002) 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) 橋口亮、橋口玲子著今日からはじめる野菜薬膳、からだに役立つ食材きほん帖(株)マイナビ(2012) |
メマツヨイグサ | Oenothera biennis | ツキミソウオイル。 科学的に効果が期待されている作用としては、PMSやアトピー、リウマチ性関節炎の症状の軽減が示唆されている。 [月経前症候群]月経前症候群に服用される。 [更年期障害]更年期障害に内服される。 乳房痛患者の症状を軽減したという報告がある。 [関節炎]慢性関節リウマチの患者にメマツヨイグサの油を内服で処方したところ、60パーセントの患者で一般治療薬の服用を止めることができた。 リウマチ性関節炎に対し、経口で有効。 [アレルギー]英国ではオイルをアトピー性皮膚炎の臨床治療に使用。 | ガンマ・リノレン酸 | 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) |
代謝物名 | 英名 | 効能 | 含まれる食品名 | 文献 |
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アルファ・リノール酸 | -- | [高脂血症]血中コレステロール値を一過的に下げる効果により注目されたが、善玉コレステロールであるHDLコレステロールも同時に下げてしまう。 過剰摂取するとアラキドン酸を増加させアレルギー反応を引き起こす。 また、過酸化脂質を増加させることによるガン発生促進などが起こる。 魚油などのオメガ-3系のタカ不飽和脂肪酸とのバランスをとりながら摂取することが望ましいとされる。 | 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) | |
ウーロン茶カテキン | -- | 抗菌、抗ウイルス作用によってガンや虫歯の予防に効果。 花粉症などのアレルギー症状を改善する効果。 | ウーロン茶 | 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 |
エイコサペンタエン酸 | Eicosapentaenoic acid | (EPA)動脈硬化を防ぐ。 脳機能の増強。 ガン細胞の増殖や転移を抑制する。 血液中のコレステロール値を低下させる。 動脈硬化と心筋梗塞の予防に高い効果。 不飽和脂肪酸のひとつで、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。 [高脂血症]悪玉のLDLコレステロールを減少させると同時に、善玉のHDLコレステロールを増やす。 血液中のトリグリセリドを減らす。 高脂血症に対してDHAとの組み合わせで使用するとよい。 [鬱病]標準的な抗鬱治療に加えて、EPA1gを1日2回摂取することにより、2週間で気分の消沈、罪悪感、無気力、不眠などの症状が改善したという報告がある。 [アレルギー]アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支ぜんそくなどのアレルギー症状の予防と治療、慢性気管支炎などの炎症性疾患の症状改善に効果がある。 | アジ イワシ イワシ ウナギ コンブ サバ サンマ タタミイワシ マイワシ マグロ マグロ血合い肉 ミドリムシ | 永川祐三著 最新版 抗がん食品事典 医者がすすめる83種 主婦と生活社(2002) 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) 橋口亮、橋口玲子著今日からはじめる野菜薬膳、からだに役立つ食材きほん帖(株)マイナビ(2012) |
ガンマ・リノレン酸 | gamma-Linolenate | 体内でリノール酸から合成される脂肪酸。 ジホモ・ガンマ・リノレン酸を経てアラキドン酸に代る。 プロスタグランジン系の調節に必要とされる。 アレルギーや炎症、ホルモンなど、生体内のさまざまな機能に影響を与えるため、その作用も幅が広い。 [高脂血症]コレステロール降下作の報告があるが、アラキドン酸の前駆体である点から矛盾も指摘されている。 | メマツヨイグサ | 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) |
コラーゲン | -- | アレルギーなどのタンパク質に過敏反応するヒトは注意。 [骨粗鬆症]骨の組織にカルシウムが定着するのを助けることにより骨粗鬆症を防ぐ。 [関節]チキンコラーゲンはリウマチ性関節炎、骨関節炎、通風性関節炎、若年性リウマチ関節炎において痛みの緩和に内服される。 食物の形でコラーゲンを摂取種る場合は、同時にビタミンCの摂取が必要。 皮膚や骨の老化を防止する。 | 鶏手羽先 | 清水俊雄著 糖尿病、がん、肥満など24疾患 食品の効き目辞典 真興交易(株)医書出版部(2003) |
ジンセノサイド | Ginsenoside | サポニンの一種、中枢神経に働きかけて体力を高め、精神を安定させる効果がある。 免疫力を強化する働き。 風邪の予防。 老化による体力低下を抑え、肉体的能力を高める作用。 ガン予防。 体質にあわないこともあるので注意、特に高血圧症やアレルギー体質の人、ホルモン感受性疾患があるひと、発熱時、出血時は避ける。 | オタネニンジン | 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 |
テルピネオール | Terpineol | 抗炎症作用。 胃腸や喉の炎症に効く。 抗アレルギー作用。 | クロモジ | 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 |
フコイダン | Fucoidan | 血管壁に付着した不純物を取り除く。 動脈硬化と心筋梗塞の予防に高い効果。 抗ガン作用がある。 ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸を分解する酵素。 ヒアルロン酸は、結合組織に多く存在する。 結合組織とは、身体の中のいろいろな構造や臓器の隙間を埋める組織のことを指す。 例えば、腱、靭帯、真皮、皮下組織、リンパ組織などがこれにあたる。 ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸が骨や軟骨、皮膚といった組織に浸透しやすくする役割を担う。 一方で、ヒアルロニダーゼは炎症時に活性化され、組織の構造を破壊し、炎症系細胞の透過性を亢進させる。 慢性リウマチの炎症反応、I型アレルギーのアレルギー反応、ガンなどの腫瘍の成長などにも、ヒアルロニダーゼが関与する。 ヒアルロニダーゼ酵素抑制効果により、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、食物アレルギーなど様々なアレルギー症状に有効。 ピロリ菌除去に非常に効果的である。 ピロリ菌が付着したフコイダンは消化吸収されずにピロリ菌をつけたまま胃腸を通って排泄される。 | ガゴメコンブ コンブ メカブ モズク ワカメ | 増尾 清著 毒を出す!新・食べ合わせ法 朝日新聞出版社 金子はな子監修、星野泰三著 がん、放射能から守る!ミドリムシとフコイダン 木楽舎(2012) 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 橋口亮、橋口玲子著今日からはじめる野菜薬膳、からだに役立つ食材きほん帖(株)マイナビ(2012) |
ロズマリ酸 | rosmarinic acid | アレルギー軽減物質。 花粉症の特効薬として一躍有名になった。 糖分や脂肪の吸収を抑制する働きがある。 ダイエットや美肌効果。 | クミスクチン | 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 |
甜茶ポリフェノール | -- | かゆみやくしゃみ、鼻水などの誘導物質であるヒスタミンの過剰分泌を抑える効果。 アレルギー反応の多くはヒスタミンの分泌が原因となって発生するため、花粉症や喘息、ハウスダスト、金属などアレルギー症状全般に高い抑制効果が期待できる。 | テンヨウケンコウシ(甜茶) | 藤田紘一郎監修 医者いらずの健康茶 PHP文庫 ふ34-1 |